老後の不安はどこからくるのか?
今の生活を続けるメリットは?
慣れた環境から出るということはとても大きなストレスが伴います。
だから僕たちはちょっとくらい嫌なことがあっても、「今の生活を続ける」という安心感を選ぶことが多いですね。
たとえば家を買いたいと思った時、郊外の方が安くて広いことはわかっています。
ですがそこから毎日何時間もかけて通勤する、と思うと、やっぱりもうしばらくこのままでいいかな、という結論になる。
今でも環境がよく、老後も安心に暮らせると思えるところに住んでいらっしゃる方はそんなことを考える必要はないかもしれません。
一方、本当はもっとこういう場所で暮らしたいとか、こんな家の方がいい、という思いを抱えながら生活している方もいると思います。
では実際に定年が近づき、あるいは実際に定年を迎えた後、果たしてそれからあらためて若い頃思い描いていたように行動できるかというと、僕はちょっと不安です。
老後に備えて住みやすい場所に移住するという考えには僕も賛成です。
内閣府が17日まとめた「国土形成計画の推進に関する世論調査」で、老後に備えて移住の意向があるか聞いたところ「別の地域へ移住したい」が6.8%、「どちらかといえば別の地域に移住したい」は12.3%で、合わせても19.1%にとどまった。政府は地方創生の一環で都市部の高齢者の地方への移住を促しているが、移住希望者はそう多くないのが実情だ。
僕は実際には移住を考えている方はもっと多いのではないかと思います。
なんとなく憧れてはいるけれども、「現実的に考えて」現状維持するしかない、という方たちですね。
photoValentines... by Lawrence OP
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地方に移住するメリットは?
要するに不安なんです。
地方を活性化させると一言でいっても、それが高齢者の方たちにとって、移住するだけのメリットを感じさせることができていない、ということでしょう。
もちろん若い世代のひとたちにとってもそうだと思います。
昔は都市部にいないと買えないものがあったり、体験できないこともあったかしれません。
でも今は郊外、地方の方が店舗あたりの面積が大きい分、品揃えが豊富です。
駐車場も大きく、単店のスーパマーケットなども高齢者の方でも買い回りできる大きさです。
また、これだけネット環境が充実してくると、ほぼ通販なり宅配でまかなえますよね。
そこで大型のタブレットは高齢者の方たちの大きな味方になると思います。
簡単な操作でほしいものをほしい数量だけ購入できる。
もちろんそのためにはセキュリティやアフターケアも必要になってきますが、そのあたりも含めたシステムができると、今若い世代の方たちも安心かな、と思います。
僕はそういう意味で、老後住みやすい環境、あるいは地方に移住するということは、それなりの準備が必要だと思います。
居住地を選ぶ上で重視する条件は「医療・介護の環境が整っている」が65.1%、「商業施設があり買い物が便利」が61.8%だった。国土交通省の担当者は「居住地を選ぶ際には生活に身近な施設が重視されており、医療や福祉、商業等の機能をどう集約するかが問題だ」としている。
今は大型ショッピングモールありきで、その周辺にマンションが立ったり、モールの中にもクリニックができたりと、「囲い込み」も始まっています。
ですがそれもやはり高齢者の方たちには使いにくい部分があるんですよね。
大型のショッピングモールは駐車場も大きく、そこから店舗までの距離も決して近くはありません。
そのあたりはもしかしたら、最寄りの病院とか中規模のスーパーマーケットを定期的に巡回する専用の小型バスなんかがあると車を持っていない、あるいは運転をしなくなった高齢者の方にも便利なのではないかと思います。
高齢者向けのSNSなんてあると「つながり」もできてくるでしょうし。
それこそ、これから導入されるマイナンバー制度を使ってうまく仕組みができそうなんですけどね。
今から働き方を変えていく
仕事だから言われた通りにやるしかない。
本当にそうでしょうか?
会社がほしい人材というのはただ言われたことをやるひとではありません。
会社に利益をもたらしてくれる存在です。
あなたが利益を生み出す仕組みを作ることができれば、働く時間を減らすことができるかもしれません。
働く場所に縛られないスタイルを確立できるかもしれません。
本当に老後に備えるというのであれば、貯蓄ももちろん大切かもしれませんが、どこに行っても生活できるだけの柔軟性とか仕組み作りといったものも必要です。
まとめ
ここ最近老後のことも少しずつ考えるようになりました。
いえ、遅かれ早かれ、いずれは僕も必ず「高齢者」になるわけですから。
僕が不安になるのはお金のこともそうなのですが、それ以上に新しいことに関心を持たなくなってしまうんじゃないか、ということです。
どれだけ頭の中に「こういう老後の過ごし方をしたい」というものがあったとしても、今それに向けて行動できていなければ実際にそうなった時に動けないと思うんです。
だからこそ僕は、今のうちから自分の時間を大切にしたいと考えました。
自分の趣味もそうですし、家族と過ごす時間もそうです。
夢や目標があるなら、それに少しずつ近づけるような生活を送っていなければ絶対にたどり着けません。
「老後」というのは結局、「今」の積み重ねの結果です。
<引用はいずれも日本経済新聞電子版10/17掲載「老後「移住したい」、19%にとどまる 内閣府調査」より
※調査は8月20~30日に全国の成人男女3000人を対象に実施し回収率は58.6%>