今この瞬間を味わおう
「仕事で強いストレス感じる労働者割合がさらに増え59.5%」。
これは厚労省が平成28年に行った「労働安全衛生調査」の結果です。
およそ6割の人が仕事で「強いストレス」を感じているそうです。
もっとも、考え方も性格もまったく違う人間が集まって仕事をしているわけです。
ストレスがあって当たり前なのかもしれません。
ただ、仕事のストレスは人によって感じ方は違います。
人間関係にしろ仕事のノルマにせよ、受け取り方ひとつでストレスを強く感じる人もいれば、仕事が楽しくて仕方がない、という人もいます。
なので、大切なことは「自分はどうあるか」ということ。
言い方を変えれば、仕事上の外的な刺激をいかに受け流すか、ということです。
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上司が嫌いだからと仕事を辞めたとしても、別の職場は大丈夫、なんて保証はありません。
転職したらすぐにやりたいことができるかといえば、それもわかりません。
今の自分に与えられた環境に対して自分がどうあるのか。
心の持ち方ひとつで受け取るストレスに大きな差が生まれます。
そこでぜひ養いたいのが「平常心」です。
プライドは比較から生まれる
俺の方が仕事ができる
私の方が先輩だから
このような考え方がプライドをどんどん大きくしていきます。
プライドというのは誰かと比較することで生まれるので、プライドの高い人というのはいつも人の目を気にしている人でもあります。
高すぎるプライドがストレスを生み出す
自己評価は高いほうがいいです。
自己評価が低いと何事にも消極的になりがち。
行動を起こさなかったばかりにスキルアップのチャンスを逃してしまうことが多いです。
ただ、自己評価の高さ=プライドの高さではありません。
自己評価は読んで字のごとく、自分の自分自身に対する評価です。
自己完結します。
一方プライドが高い人の評価の基準は他人なんです。
誰かより優れていたい、負けたくない。
「すごいね」と称賛されてはじめて自分には価値があるんだと再確認するわけです。
なのでプライドが高い人は努力家でもあるのですが、他人の評価に依存しているという点ではやはり普段から強いストレスを抱えているのではないでしょうか?
問題そのものを消しても解決しない
嫌いな上司や同僚が会社を辞めたらそれで問題は解決するのか?
転職さえすれば仕事がおもしろくなるのか?
ことはそう単純ではありません。
自分の「受け取り方」が変わらない限りはいずれまた同じ問題で悩むことになるんです。
平常心を保つということは、ありていにいえば自分に起こる出来事をあるがままに受け入れるということ。
自分の能力をあるがままに受け入れることができれば、人と比較する必要がなくなります。
チェック
今この瞬間を味わう
平常心を養うためには瞑想も効果的。
瞑想の目的はとにかく今この瞬間に集中することです。
なので、第一歩としては自分の呼吸に集中することをおすすめします。
意識して息を吸っては吐く。
僕の場合は鼻からゆっくりと吸って、同じようにゆっくりと口から吐きます。
鼻から肺に酸素が送り込まれ、それが口から流れ出ていくプロセスをしっかりと感じるようにします。
昼の休憩時間とか夜寝る前のほんの5分程度でいいと思います。
自分の呼吸に集中するだけでも、いかに自分が普段余計なことを考えながら生活をしているのかがわかりますよ。
意識して行う
たとえばご飯を食べる時だって「食べること」に集中すれば頭の中は瞑想状態になります。
ひと口ひと口を味わい、しっかりと噛みしめる。
ご飯やおかずをよく噛んで味わう、ということに集中するわけです。
歩いている時もそうです。
かかとから着地して地面を足の裏全体で感じ、つま先で蹴り出す。
身体のインナーマッスルも感じながら、一歩一歩意識して歩く。
大好きな音楽を聴くというのもいいですね。
これも何かをやりながら、ではなく、ヘッドフォンなどを付けてじっくりと聴く。
集中すればするほど頭がスッキリしてきます。
結局ストレスは自分が作っている
こうして見てくると、ストレスというものは自分が作り出しているんだなと思うんです。
仕事だって目の前の仕事だけに集中していれば強いストレスを感じることはありません。
仕事そのものがストレスを生むのではなく、報酬とか他人からの称賛、評価といったものを意識した途端にストレスが膨れ上がっていく。
僕達は「もっともっと」とか「こうしなければ」という焦りや強迫観念によって消耗してしまうわけです。
まとめ
自分を過大評価せず、他人にも過度な期待をしない。
普段から今自分がしていることだけに集中する。
できれば1日5分でも瞑想する時間を作る。
平常心を養うことで驚くほどストレスが軽減されていきますよ。