「苦しい」は何かが間違っているサイン
僕達が「頑張る」とか「努力する」という時、大きく分けて2つのモチベーションがあります。
ひとつは自分のモノサシによるモチベーション。
達成したい目標やゴールがあって、自分が好きだからやるというスタイル。
もうひとつは他人のモノサシによるモチベーション。
こうすべき、これがトレンド、という基準に自分を合わせていくスタイル。
僕達が苦しいと思う時、他人のモノサシで行動していることがあります。
だからどこまでやっても満足感がないし、楽しむこともできないわけです。
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他人のモノサシに合わせようとするからしんどい
やせ願望
人の意見、評価を気にし過ぎると、自分が他人にどう思われているかが気になるようになります。
たとえば、小学校高学年女子の70%が「やせたい」と思っているという調査結果があるそうです。
今どきの子はみんなやせているように見えるのですが、それでも「もっとやせたい」と思っているのでしょうか。
これは
スタイルが良くないとモテない
というモノサシが存在しているからです。
テレビCMやネット広告の影響は大きいと思います。
特にスマホ世代は何かと広告に触れる頻度も多いので、必要以上に外見が気になってしまうのかもしれません。
もちろんスタイルを維持したいとかキレイでありたい、という願望はあっていいと思います。
大切なことは、自分が心から求めてやっていることなのか、ということです。
お金願望
「これをやれば儲かる」という話もそうですね。
儲かる方法教えます、といった広告はあふれかえっています。
そんなに簡単に誰でもお金儲けできる方法があるなら、今頃みんな大金持ちですよね。
自分のモノサシがある人は、実際にはどうしてそうならないのかを考えます。
自分の容姿にせよ、お金にせよ、他人に与えられた理想像というのは時に魅力的に見えるものです。
ですが自分のモノサシに合わないものを追い求めても長続きはしないし、疲弊していくばかり。
ではなぜそれでも追い求めてしまうのか。
それは生きることへの不安があるからです。
自分のモノサシに自信が持てないからですね。
自慢話をする人の心理
ところで、自分の得意分野の話になると、急に自慢話をし始める人がいます。
自分は昔はこうだった、これだったら誰にも負けない。
職場でもいますよね、「俺が若かった頃は」なんて。
自慢話をしてしまうのは自分が優れた何かを持っていないと相手に受け入れられないと思っているからです。
ありのままの自分では相手に受け入れてもらえないと思っている。
要するに、自分に自信がないからこそ、自分がいかに優れているかをアピールして認めてもらおうとするわけです。
でも結果的には自慢話ばかりする人は嫌われます。
なぜかという、そういう人は自分のことしか関心がないからです。
自慢話というのは話している時は優越感にひたれるので気持ちいいのですが、根本的な不安はなくなりません。
「特別な人」でなくても受け入れられる
劣等感は比較から生まれる
僕は劣等感そのものは持っている方がむしろ健全だと思います。
誰だって誰かと比較すれば劣っていると思う部分はたくさんあるものです。
つまり、自分は何が足りないかということを知ること自体は問題ないんですね。
他人と比較することで自分に足りないものに気づくことができますし、逆に自分が持っているものにも気づくことができます。
比較すること自体悪いことではないのですが、自分が劣っている部分だけを切り取って自分の価値を決めてしまうことは避けたいものです。
小さな達成感を得る
スマホの普及によって僕達は情報の大きな波に飲み込まれています。
世の中が変わっていくスピードもどんどん速くなって、新しい商品やサービスに振り回されている。
このような状況で自分のモノサシに自信を持つためにはどうすればいいのでしょうか?
それは毎日の「小さな達成感」を大切にすることです。
じっくり味わう時間を作る
僕たちは自分自身のことを誤解していることの方が多い。
- 本当は何をやりたいのか
- 本当に欠点だらけなのか
そういうことを検証するゆとりがないんですね。
だからこそ、日々の達成感が必要なんです
たとえばよく味わうこと。
- よくかんでご飯を食べる
- 音楽は目を閉じてじっくり聴く
- でかけたら街並みや人をよく観察する
- 人の話を最後まで聞く
どれもちょっとしたことですが、実際にやってみると必ず気づきがあるものです。
あらためて自分の好みに気づくこともありますし、新しい発見もあるでしょう。
こうして一度歩くペースを落として自分の現実とじっくり触れ合う時間を作っていくわけです。
- 自分の部屋を片付ける
- 仕事のデスク周りを整理する
- 使わないものは捨てるかしまっておく
など整理整頓も気持ちを整える良い方法です。
1日を大切に使うということです。
すると今の自分に何が必要で何が必要ではないのかがわかってきます。
その結果、自分のモノサシに自信が持てるようになってきます。
人の役に立つことをする
貢献することです。
友達や家族という単位でもいいのですが、自分の意志で自分が得意なことで誰かの役に立つことをしてみる。
これはお金とか報酬ではないんです。
自分が誰かの役に立っているという感覚が自分の存在価値を高めることになりますから。
劣っている部分もあるけれど、この部分なら人の役に立てる。
それがダイレクトに自信につながるわけです。
大事なことは自分の意志で行うことです
だれかにやらされるのではない、強迫的になるのでもない。
ただ喜んでもらいたいから、役に立ちたいからやることで人の目も気にならなくなっていきます。
他人のモノサシを尊重する
人間関係というのは結局、「自分のモノサシ」を持った人同士のつながりということです。
中には自分のモノサシを人に押し付けてくる人もいますが、誰かのモノサシに合わせなければいけないというのは対等な関係ではありません。
みんな育ってきた環境も好みや価値観も全く違う。
相手に自分のモノサシを当てはめようとすることはまったくのナンセンスです。
相手にも自分と同じように独自のモノサシがあるんだ、ということに気づけば相手を尊重する気持ちも生まれます。。
それは知らないけど、これは詳しいよ
私はこういう考え方だけど、あなたの考え方もありだよね
そういうものがみんなバラバラで人生観も価値観も違うからこそ、おもしろい。
違うからこそ価値があるし、補い合うことでチームとして成立するわけです。
まとめ
そして他人のモノサシを尊重することではじめて、対等な人間関係が生まれます。自信がない時はつい誰かに合わせたり、なにか大きなことをやらなければと焦ってしまう。
そういう時こそマイペースで毎日を大切に過ごし、自分のモノサシで目標を設定することが大切です。
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