クレームはフィードバック
お客さんからのクレームを、嫌がらせととるか、フィードバックととるかでその対応は大きく変わってきます。
クレーマーのことを英語では「complainer」と言うそうです。
”不満のあるひと”といった感じでしょうか。
不満があるということは改善すべき余地があるということでもあります。
「もっと良くなってほしい」という思いからクレームを言ってくれるお客さんもいるわけです。
photoAngry Face by RLHyde
スポンサーリンク
悪質なクレーマー
もちろん中には悪質なクレーマーもいます。
悪質なクレーマーには大きく分けて
・金品目当てタイプ
・ストレス発散タイプ
の2種類のタイプがあります。
ひとつは単純に金品目当て。
返品や交換より、「迷惑料」を要求してきます。
もちろんストレートには言ってきません。
「誠意をみせてほしい」
というような言い方をしてきたらほぼ間違いありません。
もうひとつのタイプは日頃のストレスを発散することが目的。
正論をふりかざし、「お客さん」という立場を利用して従業員を土下座させるようなタイプです。
自分のストレスのはけ口になっているわけです。
自宅に呼び出して何時間も説教をしたりすることもあります。
このタイプは金品を要求するわけじゃないんですよ。
自分がどれだけ正しいか、どれだけ相手が悪いかということを明確にした上で徹底的に責める。
絶対に反論されない相手を責めることで、普段現実世界で抱えているモヤモヤを発散させるわけです。
説教がネチネチと長くなるのはそのためです。
やっかいなのが、このタイプはまったく悪気がないってことなんですよね^^;
学べること
では悪質なクレーマーから学ぶことはないのでしょうか?
いえ、そんなことはありません。
悪質なクレーマーは相手を選ばずに仕掛けてくるわけではありません。
クレームの対応が一貫しない、商品やサービスに不備が多いなどの原因があり、そこを狙うわけです。
なので、クレーマーが多いということ自体が組織として改善すべき点があるということです。
クレーマーは特殊な存在?
一番怖いのが、普通の人がクレーマーになってしまうことです。
正確にはお店や企業側がお客さんをクレーマーにしてしまうケースです。
商品やサービスに問題があって、本当に困って連絡してみた。
ところがいい加減な対応をされてしまい、腹が立って感情的になってしまう、ということもあります。
電話を受けたひとの態度が悪かった
話を聞いてもらえなかった
メールの返事が遅い
いろんな部署をたらいまわしにされた
こちらのせいにされた
など。
そういうものが積み重なって、クレーマーにさせられてしまう、ということも出てきます。
【対応】
丁寧に対応する
基本的にはどのような相手にも丁寧に対応するべきです。
反論せず、最後まで話に耳を傾ける。
それだけで解決することも多いです。
それから、事実関係を明確にするようにしましょう。
それをお客さんの同意を得ながら共有してメモしておきます。
この記録があれば「言った言わない」のトラブルを未然に防ぐことができます。
それにも関わらず不当な要求をしてくるとしたら、もともとそれが目的である可能性が高いです。
金品の要求には一切応じない
もし金品の要求が出てきたら断固拒否しましょう。
これ、はじめの対応がとても重要なんです。
はじめに「どんな要求にも応じます」というような態度をとってしまうと、何度もそれを持ち出されて足元を見られてしまいます。
だからこそ、クレームの対応は社内マニュアルを作成した上でクレーム担当者を決めておくと、大きな問題に発生することを防げます。
弱みを握らせない
ネットで流すぞ、なんていうのはもう恐喝です。
そうなんですが、「それはやめてください」と言ってしまうと、それがこちらの弱みだという認識をもたれてしまいます。
それよりも「それはお客様の自由ですから」とサッとかわしてしまった方がいいです。
もちろんそこに根も葉もない情報が含まれていたらそれは営業妨害になりますので、それから法的な対応を考えればいいわけです。
こちらの記事はとても参考になります
anreport「スタッフを守る! 元刑事が教える悪質クレーマー対処法」
まとめ
基本的にはわざわざクレームを言ってきてくれるお客さんというのは良いお客さんです。
その対応の仕方によってはファンになってくれる可能性があります。
クレームの対応は考え得る限りの状況を洗い出してルール化、マニュアル化しておくことをおすすめします。
お店や会社として一貫した姿勢を示すことが信頼を生み、悪質なクレーマーを遠ざけることになります。
[amazonjs asin="4478025177" locale="JP" title="現場の悩みを知り尽くしたプロが教える クレーム対応の教科書"]