デキる上司は「認め方」が違う
「ありがとう」
誰でも褒められればうれしいものですが、それが形だけだったり、褒めればやる気を出すだろう、といった意図が見えたときは、逆効果になってしまいます。
僕がこの人はすごいなと思う人というのは、人に対する認め方がすごいという印象があります。
何かをしてもらったら必ず
「ありがとう」
とお礼を言う。
こんな当たり前のことができないために部下のやる気をそいでしまっている人は少なくありません。
僕自身部下だった頃のことを考えると、この人ダメだなぁと思ってしまう人はやっぱり人のことを認めないんです。できて当たり前、ちょっとでも失敗しようものなら、「できないヤツ」というレッテルを貼られてしまう。
そんな環境では絶対に人は育ちません。
「すごいね」
「すごいね」という言葉もまた、上手に使えているようで使えていない言葉のひとつです。なんでもすごいね、と言えばいいわけではありませんが、本当にそう思ったときは素直に伝えるべきです。
というのも、その人のことをすごいと思えるのは、相手を一人の人間として認めているということだからです。
相手が年下だからとか、経験が浅いとかではなく、単純に「自分よりこの部分は優れている」と思えることが重要です。
そのために必要なことは相手を肯定的に見るということです。
僕達は生活のために仕事をしているだけではありません。
できれば仕事を通して成長したいし、満足感も得たいと考えているはずです。
要するに、認められたいわけです。
みんなが生きる環境を作る
パートさんなんかでも字がとてもきれいだったり、トレンドに敏感だったりと、僕が疎かったり足りない分野について優れている方はいっぱいいます。
それを新入社員だからとか、パートだからという理由で認めないのはなんというか、もったいないなと思います。
自分より優れていると思うものは素直に認める。そしてそれをどうすれば仕事に生かせるかを考えてあげるのも上司としての大事な仕事なんじゃないかと。
たとえばパソコンやプログラミングに強い社員がいたら、仕事としての経験は浅かったとしてもWeb担当者になってもらえばいいんです。その中で力を発揮できれば、Web担当者としての評価をしてあげることができる。
みんなが持っているそれぞれの能力を生かせる土壌があって、「すごいね」と素直に認められる習慣があれば、同業他社とは違ったサービスを生み出せるかもしれない。それが付加価値になるわけですから。