正しく怒ってますか?
誰しも、相手のせいで痛い思いをしたり、損害を被ったりしたら腹が立ちますよね。
そういう場面ではついカーっとなりますし、すぐに反論したくなるものです。
ですが怒りの感情をそのまま爆発させても、自分は一瞬スッキリするかもしれませんが、お互いイヤな思いだけが残ります。
特にビジネスシーンでは個人的な感情で取引先との関係を悪化させてしまうこともあります。
怒る目的
例えば小さな子供は、自分の思い通りにならないと大声を出したり暴れたりしますよね。
それはまだ、それしか怒りを処理する方法を知らないからです。
ですが大人になったら、正しく怒らないと損をします。
正しく怒るということは、感情的にならずに自分が受けた損失を取り戻すことを目的とするということです。
大人だからこそ、正しい手順を踏めば、怒りの感情を「利益」に変換できます。
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怒っていい条件とは?
認知科学者の苫米地英人さんは著書『怒らない選択法、怒る技術』の中で、怒ってもいい条件として以下の2つをあげています。
- 相手に過失があり、その過失によって自分に不利益が生じた時
- その過失が予想外だった時
予想外であるということは、冷静に振り返ってみた時に、あらかじめ把握できたかもしれないな、ということです。
早い話が、「わかりきっていること」に腹を立てるのは怒っていい条件には当てはまらないんですね。
「何度言ってもわからない人」に怒らない
いつも同じ失敗をしてしまう部下などがそうです。
僕の経験上、何度言っても行動が変わらない部下に同じことを繰り返し言っても、それだけで相手が変わることはありません。
なので、押してダメなら引いてみろ、ではありませんが、違うアプローチで気づかせるようにしています。
たとえば
- どうしてできないのか相手に説明させる
- どうすればできるか提案してもらう
など、部下自身が考えて気づくようにすると、深く記憶に残るために少しずつ行動が変わってくることが多いです。
何度言っても変わらない、ということはすでにわかっていることなので、むしろ同じアプローチで部下の責任にしてしまうのは上司の職務怠慢だ、という見方もできます。
似たようなことで「期待はずれ」からくる怒りもありますよね。
こちらが一方的に期待していて、相手がその通りに動いてくれないから怒るというパターンです。
これも部下を正しく評価できていないという点では、怒っていい条件に当てはまりません。
チェック
なんのために怒るのか?
では上記の怒っていい条件に当てはまった場合に、正しく怒るとはどういうことでしょうか?
それは損失補填することを目的に行動してスッキリすることです。
怒りをどうやって「利益」に結びつけるか、ということですね。
仕事で考えるとわかりやすいですが、明らかに相手側のミスで納期が遅れたり商品やサービスに不備があった結果、お客様からのクレームや損害を被ってしまった場合。
担当者を感情だけで怒鳴りつけたところで損失をカバーできるわけではありません。
なので、あくまでも損失の穴埋めをスムーズに行うために淡々と対応することに集中すべきです。
その結果、損失がきれいに補填されれば、抱えていた怒りも同時に発散されます。
チェック
まとめ
ビジネスシーンでは相手の責任で損害を被ることもあります。その時は感情的にならずに「損失の穴埋め」をゴールとして計画をたて、淡々とやり返す。
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