5年後の自分に聞いてみよう
年の初めや春になると、心機一転、新しく目標を立てたりします。
でもこれがなかなか達成できないんですよね。
どうやら、目標を達成できないのは「今の自分」を基準に考えてしまっていることが原因のようです。すなわち、目標を達成した時の自分の姿が想像できていないということです。
なので、仮に5年後の自分を想像してみましょう。
5年後にどんな自分になっていたいのか。
お金、家族、健康、趣味など、できるだけ具体的に想像する。
そして、「すでに目標を達成している5年後の自分」に、どのようにして達成できたのか質問してみるわけです。
未来志向で考える
未来の自分を想像してそこから逆算し、組み立てることを「未来志向」といいます。
たとえば健康。
5年後も健康に過ごしていたいけれども、最近ちょっとお腹周りが気になってきた。
そこで、最低でも1年後には5kg痩せる、という目標を立てたとします。
ここで、身軽になって健康を維持している自分を想像します。当然、体重計は65kgと表示されています。
その目標を達成している自分に「どうやって5kg痩せたの?」と質問するわけです。
すると、
1年で5kgということは、1日約14g減らせばいい計算だよね。1日14gということは1週間で約100g。継続するには記録するのがもっとも効果的。特にダイエットの場合は数値化しやすいから、毎日の体重を記録するだけで効果を実感できるよ。現実的には毎日14gずつ、というわけにはいかないかもしれない。でも、毎日記録をつけることで1週間後に100g減らすことができた。これで1週間という単位の目標はクリア。それでいいんだよ。
というようなアドバイスを自分自身にしてくれます。要するに自己対話ですね。
「すでに達成している自分」というもう1人の存在を作ることで、今の自分を目標達成に向けてグイグイ引っぱってくれる感覚です。
しかも、他人に言われたことではなく自分自身の言葉なので妙に素直に受け入れられるんですね^^
なぜ的確な答えを出せるのか?
そもそも具体的な目標を持っている人というのは、その分野について知識や経験がすでにあります。
健康に気を使っている人は、食べ物や運動、睡眠についても勉強しています。なので、どうすれば健康を維持できるか、という理屈は十分に理解できています。
ただ、それを今の自分とうまくつなげられていないだけなんです。
なぜ目標は達成されないのか?
目標が達成されないのは、僕たちがいわゆるハウツーの情報に踊らされてしまうからです。
「これだけやれば成功できる」
みたいな情報が何の脈絡もなく頭の中にポン、ポンとある。単なるハウツーは手軽に実践できるけど、自分の生活にはマッチしない。だから続かないし、結果に結びつかないんですね。
現実を直視する
アブラハム・マズローは、自己実現に必要な資質は、自分自身に対して完全に率直で客観的になれることだと記しています。 参照「ゴール―最速で成果が上がる21ステップ」
目標を達成するには「すでに達成している自分」と「今の自分」とのギャップを感じられることがとても重要なポイントとなってきます。
ギャップを感じられるということは、達成している自分をリアルに思い描くことができているということであり、同時に今の自分の状態を冷静に分析できている、ということだからです。
自分の映画監督になってみる
その点、映画監督になり切って、自分を見つめ直す、というのもひとつの手です。
自分自身のストーリーを自分が映画監督になったつもりで撮影する。自分は監督として自分自身の生活をファインダー越しに見ているわけです。
その映画のエンディングはもちろん、目標を達成している自分です。最高のエンディングですね。
撮影をしながら、「あの最高のエンディングになるためには今はこういうことをしている必要があるな」と客観的に自分を分析していきます。
すると、そのためには3ヶ月後までにはこういうことをやっていて、そのためには今週は、今日はこれができていなければいけない、というようにエンディングと今の自分とがすべてつながっていくんです。
このつながっている感覚があるからこそ、目標は達成されるわけです。
このように、自分が理想とする未来像を徹底的に視覚化し続ければ目標を達成しやすくなります。