ダンドリひとつで仕事は変わる
仕事ができる人はその日一日の流れがはっきりと見えています。
優先順位が明確で、次に何をやればいいのかわかっている。
だからムダなくモレもない。
その結果、誰よりも効率よく仕事が片付くわけです。
ではダンドリが良い人は具体的にどのような頭の使い方をしているのでしょうか?
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積み上げ式と逆算式
仕事の進め方には大きく分けて2通りの方法があります。
ひとつは積み上げ式、もうひとつは逆算式です。
積み上げ式
積み上げ式で仕事をするということは、目の前のタスクを順番に片付けていくということです。
これが終わったら次、それが終わったらまた次。
時間配分はあまりに気にせず、ひとつひとつを確実に終わらせていく進め方ですね。
そのため、例えばタスクが10あった場合、8までで時間切れ、ということも出てきます。
残りの2つのタスクは翌日に持ち越される。
これは仕事がたまっていく原因になりやすいです。
逆算式
一方で先に目標を決めてダンドリを組み立ててからタスクに取り掛かるのが逆算式。
同じようにタスクが10あった場合、どうすれば時間内に10のタスクを完了できるかを組み立てます。
- どの順番でやるのか(緊急かつ重要か)
- どのタスクにどれくらいの時間とエネルギーが必要か
- 関連・類似するタスクはないか
- 特に時間がかかりそうなタスクはないか
最低でも上記の4つのポイントを検討したうえでタスクを割り当てていきます。
お昼までにここまで、3時までにここまで、そして夕方までにここまで、パズルのピースをはめこんでいく感じです。
こうすると取り掛かる前に全体像が把握できます。
全体像が見えていると次が予測できるので、ひとつのタスクに取り掛かっている間も、次のタスクを意識することができます。
その結果、次へ次へとスムーズに移行できるわけです。
並列思考
なので、逆算思考ではタスク間のボーダーラインがありません。
あるタスクから次のタスクへの移行中は、それまでやっている作業と次の作業を同時に処理していることになります。
この同時処理こそ並列思考の本質です。
何か作業をしながらも次のダンドリを予測することができる。
イメージとしては、常に頭の中にタスクが横並びになっている状態です。
1つ目のタスクを実行しながらも、2つ目、3つ目のタスクを処理するためのダンドリをバックグランドで考えている。
パソコンでもそうですが、バックグラウンドで実行できるソフトは立ち上がりがとてもスムーズですよね。
これは人間の脳も同じみたいです。
普段から意識して考えていることほど実行に移しやすくなります。
そのため、並列思考で仕事をしている人は、次に何をすべきかはっきり見えています。
言ってみれば、ずーっと青信号で進んでいるようなもの。
一方で積み上げ式では、ひとつのタスクが終わったら赤信号で止まって小休止してから次にとりかかる、そんなイメージです。
プロジェクト思考
このように、逆算式ではすべてのタスクをひとつのグループとしてパッケージングします。
要するにプロジェクトとして考えているわけです。
僕はこれをプロジェクト思考と呼んでいます。
図式化してまとめるとこうなります。
逆算思考+並列思考=プロジェクト思考
会社には数日~数ヶ月、場合によっては数年にもわたるプロジェクトがあると思います。
プロジェクトというのはゴールがあって、そこにたどり着くまでの筋道が立てられているもの。
この日までにこれができていなければいけない、そういうラインが明確。
これを1日の単位でやってしまえばいいんです。
毎日がプロジェクト
毎日必ずその日に達成したいゴールがあって、この時間までに何をどこまでやって、というダンドリが決まっている。
これが理想の状態です。
仕事はダンドリ9割と言われています。
実際僕もそうだなと思います。
また、毎日の仕事をプロジェクトとして組み立てることで、仕事のスキルは磨かれ、精度もアップしていくのもまた事実です。
この積み重ねが1年、2年と経つと大きな差を生み出すことは間違いありません。
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積み上げ式にメリットないのか
それでは積み上げ式にはメリットがないのか?
そんなことはありません。
プライベートは積み上げ式のほうがいいです。
仕事は時間の制約がありますし、そのなかで結果も出さなければならない。
仕事においては積み上げ式では効率が悪いわけです。
でも家に帰っても逆算式では疲れてしまいますよね。
家に帰ったらゆっくりご飯を味わい、家族と過ごし、おふろに浸かってボーっとする時間もほしい。
こういう時にふとしたアイデアが浮かんだり、悩んでいたことがすっと解決したりもしますし。
好きな本を読んだり、ゲームをやったりして気がついたら夜中の12時になっていたりする。
これが時間制限があったら全然楽しくありません。
なので僕は仕事とプライベートのONとOFFは極端かもしれません。
それくらい切り替えないとメンタルバランスがとれないんだと思います。
プライベートは積み上げ式、仕事は逆算式
仕事モードと家モードを切り替える
ダンドリが悪い人はその切り替えができていないか、曖昧なのではないでしょうか。
家にいるときの頭のまま職場に来て仕事をはじめてしまっている。
だから仕事はしているんだけど脳は家モードの延長。
僕の中では仕事モード=プロジェクト思考なので、その日のゴールが決まっていないということは考えられません。
笑顔で帰宅する姿をイメージする
逆算思考というものをイメージしにくい方は、仕事を終えて、会社を出る自分を思い出してみてください。
その日にやるべきタスクをすべて完了して気持ちよく家路についている姿です。
あぁ、今日もダンドリ良くできたなと笑顔で帰宅する自分。
その状態で「ただいま」と玄関のドアを開けるにはどうすればいいのか、ということです。
そこから映像を逆再生するように1時間前、2時間前、5時間前...とさかのぼって自分が何をしているのかを眺めてみる。
すると、これだけのタスクを終わらせるにはこの時間にこれが終わっていなければいけない、ということが見えてきます。
そこで初めて、普段自分に無駄な動きがあったり、次のタスクへの以降がスムーズではないことに気づく。
このひとつひとつの改善こそがダンドリ精度アップにつながります。
まとめ
逆算思考+並列思考=プロジェクト思考。
笑顔で帰宅するためにどのように仕事をするのか逆算して組み立てる。
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