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【読書メモ】「感情を整えるアドラーの教え」

感情は使うかどうかを決められる


人間の感情というのは自分に起こった出来事に対する生理的な反応です。
なので感情は無くすことはできませんし、ムリに抑えようとすればストレスになってしまいます。

では感情は自分で全くコントロールできないのものなのか言えば、決してそうではありません。

例えば怒り

子供が何度注意しても言うことを聞かなかった
部下が仕事をサボっているのを見つけた

こんな時、怒りの感情が湧き上がってきますよね。
ですが、怒りの根本的な原因を知ることで、感情をコントロールできるようになります。

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人はなぜ怒るのか?

人は怒る時、どういう結果を求めているのでしょうか?
たとえば

  • 自分の優位を証明したい
  • 相手を屈服させたい
  • 達成感を得たい

という隠れた欲求があったりします。
怒ることで相手をコントロールしてこれらの欲求を満たそうとするわけですが、自分で気がついていないことが多いんですね。

逆に言えば、自分にそのような欲求があるということがわかっていれば、違う伝え方もできるということです。

一方的に責めたり、ダメ出しするのではなく、

「○○に対して□□という問題があるので改善できないか?」

という伝え方です。

自分がなぜ怒っているのかを自分で把握した上で、冷静に何が問題なのかを説明し、それを改善できないか提案する。
その結果、問題が解決されれば、直接怒りの感情を相手にぶつけなくても怒りはスッと消えていきます。

なので、自分の本心に気づくことができれば感情をコントロールしやすくなる、ということです。

チェック

争わないことを選ぶと怒りをコントロールできるようになる

心配が怒りを生む?

「心配」という感情も、怒りという感情へ発展する要素を持っています。

子供に怒りを覚えるときというのは、よくよく考えてみたら子供のことが心配だからです。
たとえば勉強をしないと成績が落ちてしまう。
そのために進学できなかったり、子供がますます勉強を嫌いになってしまうんじゃないかと心配になるわけです。

それだけ心配しているのに、子供が目の前でスマホをいじったりゲームばかりして遊んでいるから、怒りに発展しまうというわけです。

ですがただ怒ったり叱りつけても子供は心を閉ざしてしまうだけですよね。
それよりも、「親がうるさく言うのは子供の将来が心配だからだよ」と自分の心の動きも含めて説明する。

そうすれば、子供も自分のことを思って言ってくれているんだなと気づきますし、親が心配しない程度には成績を維持しないといけないなと感じる(はずです)。

不安とはなんなのか?

「感情を整えるアドラーの教え」の中で、不安とは

「未来(近未来)に直面しなければならない課題がある。だが、その内容が明確ではないため、向き合わなければならないと思いながらも、十分な対処ができないでいる感情」

と定義されています。

なんとなく不安になってしまった時は、下手に動かずに、不安を感じる元となっている課題についてできるだけ具体的な対策プランを立てると気持ちがとてもラクになります。

不安になるには必ず不安になるだけの原因があります。
その不安の原因を突き止めることにフォーカスするわけです。

原因がわかれば、後はどうすれば解決できるのか考えて行動するだけです。
また、今の時点では解決できないということがあったとしても、「今は解決できないが○日後に解決できる」ということがわかっていれば不安の感情は弱まっていくはずです。

チェック

不安な時は徹底的に準備をする

劣等感と劣等コンプレックス

「劣等感がある」と言うと、とてもネガティブなイメージがありますが、劣等感が強い人ほど努力家です。
劣等感があるということは自分には優れているところもあるけれども、ここは劣っていると理解できている状態。

自分に不足している部分をどうすればそれを補えるのか考えて行動するのですから、とても前向きであり、なおかつ建設的な姿勢と言えます。

一方、劣等コンプレックスというのは自分の足りない部分、ダメなところだけにフォーカスして自分を責め続けている状態です。
「どうして自分はこんなに劣っているんだろう」と自分を責めたり、他人を羨んだりしているばかりで、自分でアクションを起こさない。
本来自分で解決すべき課題を避けようとするという点で、非建設的ですね。

劣等コンプレックスはつらい

僕自身のことでいえば、学生時代は劣等コンプレックスが強くて悩んでばかりいました。
自分のダメな部分ばかりが気になって仕方がないんですね。

勉強もできないし、スポーツもダメだし、こんな自分じゃ人に好かれないって思ってたんです。
人と比較しては落ち込み、違う自分にならなければともがいていました。

まあ思春期にありがちといえばそうかもしれませんが、学生時代は夢ばかり見ていたわけです。
でも現実社会のなかで自分で行動を起こしていないために、実際には何も先に進みません。
非建設的なわけです。

劣等感で成長できる

それが年齢を重ね、社会に出て働くようになってからは次第に劣等感へと変わっていきます。
自分の能力や人間性、未熟さといったものに直面せざるをえない状況になります。

実際の自分を見つめ、「劣等感」に変わっていくと自分には何ができて、何ができないのかということが見えてくるんですね。

そこでやっと、じゃあ自分にできることはどんどん伸ばしていこう、できないこともなるべくできるように努力してみよう、と考えられるようになりました。
このようにして、建設的に考えられるようになっていきました。

ゴール設定は重要

最後に、一番重要なのはゴール設定です。
あまり現実とはかけ離れてしまうと自信をなくして劣等コンプレックスに陥ってしまいます。
といってすぐ達成できてしまうものでは進歩がありません。

具体的には、目標はせいぜい5年後までにします。
5年後にどうなっていたいのかを具体的に設定する。
そこから3年後には何をしていなければいけないか、1年後は?半年後は?と逆算して組み立てていく。
このやり方がブレが少なくていいと思います。

前提としては目標が自分がやりたいこととリンクしていることです。

どんなにカッコいい目標を立てても、自分がやりたいことでなければ続きません。
しんどいです。
なので、自分がやりたいことで、少し頑張れば手が届くくらいの目標を立てる、ということが最優先となります。

【おまけ】陰性感情と陽性感情

「感情を整えるアドラーの教え」の中では感情は大きく2つのカテゴリーに分けられています。

ひとつは「陰性感情」で、懐かしさ・許し・後悔・恨みの4つの感情となります。
これらは過去に関する感情ですね。

もうひとつは「陽性感情」で、期待・焦り・心配・不安の4つの感情です。
こちらは未来に関する感情です。

いずれも、自分がどのような感情にとらわれているのか、そしてそもそもどのような欲求が自分の中にあるのかを知ることで、上手に「感情」を問題解決をするためのエネルギーに変換できるようになります。

まとめ

感情はひとを動かす大きなエネルギーを持っています。
だからこそ、良い方へエネルギーを使うために感情をコントロールする必要がある。
そのための第一歩が自分の本当の欲求に気づくことです。

参考不安や恐れがあるためになかなか行動できない、という方におすすめの本です。
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